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コミュニケーション・トレーナー&マイム・アーティスト
荒木シゲル

2016.05.12

作られた表情とできちゃった表情

最近CMでラグビーの選手をよく見かけるようになりました。

昨年あれだけ話題になったのだから当然でしょうね。

何と言っても五郎丸選手の例のポーズ、

あれをしている時、彼の頭の中ではどんなことがおきているのか、

興味深くみていました。

 

でも先日あるCMのポスターを見て、ちょっとした違和感を感じました。

自分だけですかね。

こちらなんですが、どこか違わないですか?

あきらかに演技という感じがしてしまいます。

けっして悪いわけではなくて、むしろカッコいいんです。

普段CMやドラマなどでみかけそうな、とても良く出来た表情。

五郎丸選手の演技力が良いのか、カメラマンが良い瞬間をとらえたのか

でも、実際の試合のときの様子とは明らかに違う印象があります。

 

まるで別人。

ちなみに試合中に撮られた写真はこちらです。

何か無心で、陶酔状態?とは違いますが

演技とは程遠い、究極に集中している状態のように見えます。

口が微妙に半開きだったり、この顔で電車に乗っていたら、

ただぼーっとしている人に見えるかもしれません。

 

でもこの表情にはとても魅かれてしまいます。

何か現実世界を超越したというか、ゾーンに入っている状態?

見ているだけで鳥肌がたってしまうのは、こちらのリアルな表情です。

 

そういえば、人がカメラを向けられてニコっと作り笑いするときと

親しい友人と出会って自然に微笑むときとでは

使われている脳の神経が全く違う、ということを本で読んだことがあります。

 

スタジオでカメラを前に作るクールな表情と

ポーズによって自己暗示をかけているときの表情。

よく作られた商業映画とドキュメンタリーの違いなのかもしれません。

作られた表情ではなく、無意識のうちにできちゃった表情に惹かれる

今日この頃です。