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コミュニケーション・トレーナー&マイム・アーティスト
荒木シゲル

2014.02.25

要は座頭市的な事かと

久しぶりの更新です!

少しずつ日が延びてきて、チラホラ花粉も飛び始めた今日この頃ですが

皆さまいかがお過ごしですか?

今日は最近気になったニュースのことをちょっと書きます。

ようやくワイドショー的な熱も冷めつつある、例の「現代のベートーベン」のお話です。

初めてこのニュースを知ったときは、以前ドキュメンタリーを見ていただけに

ずっこけてしまいました。

 

見事にだまされました。

 

それにしても、

ウソは良くないのですが、

彼のセルフプロデュース能力には脱帽です。

生まれつき自分のステイタスを高める天才なのだと思います。

 

ステイタスは即興演技のメソッドで、よく自分のワークショップで紹介するんですが

キャラクターの力関係を表す言葉です。

 

例えばある場面に2人のキャラクターが出ていたとして、

ステイタスが高ければそれだけその場を支配する権限を持っているということになります。

 

ステイタスを高める要因としては

社会的な地位の高さ、ミステリアスな雰囲気、才能、力の強さ

などがあります。

 

佐村河内氏に関しては、

 

黒を基調とした色合いの服装

長髪

サングラス

不機嫌そうな表情

杖・・・

 

という、一般的にステイタスを高めるような風貌に身をつつんでいます。

さらに、「耳が聞こえない」という本来であれば障害となる状況を逆手にとり、

高いステイタスを周囲に印象付けています。

その絶妙な組み合わせが、アメコミのキャラクターみたいに

マッチしているんですよね。

 

障害があるはずなのに、そうと感じさせない才能を発揮する

 

これはステイタスを上げる要因なのかもしれません。

 

例えば座頭市。

 

目が見えないはずなのにメチャクチャ強い、というのは

ある意味の不気味な印象がありますし、超人的な力を演出します。

 

それに引き換え、

ゴーストライターとして名乗りをあげた新垣氏は

いかにもステイタスの低い風貌です。

本来作曲家としての才能はこちらにあるというのに。

 

あの二人の関係、想像すると面白いです。

映画になりそうですよね。

 

しかし今や立場は逆転しました。

ステイタスの急激な変化はドラマチックな衝撃を人にあたえます。

 

うそつきだった佐村河内氏のステイタスは転落し、

自分がゴーストライターであることを告白した新垣氏に対しては

大学の仕事を続けられるように署名が集められるなど、

勇気ある行動に対して同情や応援の声が広まっているとのこと。

 

何年か前になりますが、ボクシングの亀田大毅選手と内藤大助選手が

戦った時のことと似ているのでちょっと思い出しました。

 

一見ステイタスの高い亀田選手対低い内藤選手、

試合後、彼らのステイタスは逆転してしまいました。

 

佐村河内氏に関しては、個人的には吉本興業に移籍という展開を待っています。

それで、是非新喜劇に出てほしい。

都合の悪いことは聞こえないけど、悪口とかは聞こえて

「あほ!」

「あほって言うな!」

「やっぱり耳聞こえてるじゃないか!」

 

みたいなやりとり、見たいなぁ。