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コミュニケーション・トレーナー&マイム・アーティスト
荒木シゲル

2012.02.15

コミュニケーションは運動だ!

COMトレーニングは”コミュニケーションは運動だ”という考えが基盤になっています。

と言うのも、生理学的には意識して身体を動かす行為は全て運動と定義されているからです。
このあたりを自分の知っている範囲で説明したいと思います。

1960年代にドイツ人の教育学者クルト・マイネルは、著書”スポーツ運動学”の中で人の運動は”スポーツ運動系””労働運動系””表現運動系””人間運動系”に分類されると述べました。

“スポーツ運動系”はスポーツ全般、
“労働運動系”は農作業や大工仕事を始め労働に関係する運動、
“表現運動系”はダンスや演劇など、そして
“人間運動系”は身振りや会話などコミュニケーションに関わる運動が含まれます。

例えばスポーツやダンスを職業としている人もいたり、厳密に分類されるものではないのですが、とても興味深い考え方です。
一般的に”体育会系”と呼ばれる活動と、ろくろを回して茶碗を作る仕事や日常会話には関係性が無いように思えますが、どれも広い意味では”運動”なのです。健康的な社会生活を送るため、または人生で成功するためには、運動能力の向上というものが重要なんだなと改めて考えるようになりました。

また”運動能力”というものの種類については、運動生理学では4種類に分類されています。

それは”力強さ“”スピード“”持久力“そして”巧みさ“です。

ロシア人運動生理学者のニコライ・A・ベルンシュタインは1940年代に書き残した著書”デクステリティ~巧みさとその発達”で、中でも”巧みさ”が最も価値のある能力だ、と述べています。
この”巧みさ””器用さ”を表す”デクステリティ”と言う言葉は”調整””共応”といった意味を持つ”コーディネーション”という言葉で表現されるようになり、後にコーディネーショントレーニングの研究に繋がっていったようです。